竜眼肉(りゅうがんにく)について

　竜眼肉(りゅうがんにく)はムクロジ科のリュウガンの果肉（仮種皮）を乾燥したもので、味が甘、性が温です。生薬の竜眼肉の成分としては、糖類のスクロース、グルコース、や酒石酸、ビタミンＡなどを含んであります。産地は中国、台湾、フィリピンで、リュウガン木は東南アジアから中国南部原産の常緑樹で、日本では沖縄の八重山列島などの一部地域で生育しています。
　竜眼肉(りゅうがんにく)は精神を安定させるなどのリラックス効果があり、疲れているにもかかわらず眠れない、不安になるなどの症状に効果があると言われています。また、血を補う効能もあり、記憶力や持久力を上げたいときに重宝されます。
　漢方的には、補血、安神の効能があり、主として神経衰弱（不眠・健忘・驚きやすい・動悸などの心血虚の症状があります。）、虚証の出血（血便・血尿・血痰をともなう肺結核の咳嗽など）や病後の衰弱などに対する調整・補益に効果があります。虚労（心身の衰え）、不眠、健忘（もの忘れ）などに用いられます。