牡蛎(ぼれい)について

　牡蛎(ぼれい)は牡蠣の貝殻を砕いた物で、味が鹹・渋、性が微寒です。成分の多くは炭酸カルシウム。他にもリン酸カルシウムやアミノ酸類を含みます。カルシウム不足でイライラしやすい人に最適ですまた、カルシウムが制酸剤としても働く為、胃酸過多による消化器疾患にも有効です。
　漢方では、鎮驚安神（驚きやすい、ビクビクしやすいなど不安感や焦燥感、不眠や多夢の改善効果）、平肝潜陽（肝気を整え昇った陽気を下ろす事で、虚弱者の震えや引き攣り、めまい、頭痛、耳鳴の改善効果）、収斂固脱（汗腺を引き締め、多汗や寝汗の改善効果）、軟堅散結（シコリやデキモノを散らす効果により、筋腫や節腫などのシコリの除去効果）の作用があります。鎮静、収斂、利尿薬として、胸腹部の動悸、精神不安、不眠、寝汗などに応用されます。また制酸剤として内服することもあります。