肉従蓉(にくじゅよう)について

　肉従蓉(にくじゅよう)はハマウツボ科のホンオニクの肉質茎を乾燥したもので、味は甘く、性は温です。別名、砂漠人参とも呼ばれ、良く肥えた大きくやわらかなものが良品であります。
　中国漢方の古典である『本草網目』には、「ニクジュヨウ」は補の功用があって、そもそもが峻烈でないところから、従容なる名称がある。従容とは和らぎ穏やかになるとの形容である」と、名前の由来が記されています。また、効能としては「髄を増し、五臓を養い、陰を強くし、陽を壮にし、精気を増し、子多からしめる。長く服用すれば、身が軽くなる」と書かれている古典もあります。
　漢方では、強壮・強精における重要な生薬として知られ、性的不能や不妊症、足腰の萎弱、物忘れなどの場合に用いられます。
　近年、日本国内でも免疫力の調節、抗癌、抗老衰、高血圧の治療に効果があり、体内の酸化を防ぐ等の効果も持つことが学会で発表され、又ボケ予防にも効果があると言う論文も出されているそうです。