紫蘇子(しそし)について

　紫蘇子(しそし)は、シソ科のシソやチリメンジソの種子を乾燥したものです。かつて紫蘇子(しそし)の油は灯火油として用いられていました。
　漢方的には、降気、止咳、潤腸などの効能があり、咳嗽（せき）や喘息、便秘などに用います。とくに痰が多いときの咳嗽や呼吸困難、胸苦しさに効果があります。また、油脂成分が多く、便秘に麻子仁・杏仁などと配合して用います。逆に、下痢や軟便の時には用いません。
　紫蘇子(しそし)の主成分としてロスマリン酸などのポリフェノール、アピゲニン、ルテオリンなどのフラボノイド、またシソ油の脂肪酸としてα−リノレン酸が多く含まれ、ヒスタミンの遊離を抑制し、花粉症などのアレルギー症状を緩和することが報告されています。