ホーソンベリーについて

　ホーソンベリーはバラ科の植物の果実を乾燥したものです。和名をセイヨウサンザシといい、別名をイングリッシュホーソンやヒトシベサンザシということもあります。タンニン、トリメチルアミン、サポニン、プロシアニジン、フラボノイド等が含んであります。ヨーロッパでは昔から心筋の強化、心臓血液の循環をよくするハーブとして用いられています。
　ホーソンベリーの有効成分であるフラボノイド配糖体のヒペロシドやビテキシン、それにオリゴメリックプロアントシアニジン（ＯＰＣ）やカテキン類が、冠動脈や脳の血管を広げて血液循環を促し、全身への栄養素や酸素の運搬量を増やし、動悸や息切れの改善、なおかつ副作用の心配もなく不整脈の改善にも効果があることがわかっています。
　漢方では、消化促進作用、血圧低下作用、収斂作用、利尿作用、強心作用、血圧低下作用、強壮作用などがあります。また、血管を広げることで血圧を正常化に導く働きや、それに伴う血行促進作用などがあると言われています。その他、不眠症などにも有用に働きかけると言われています。また、高血圧及び低血圧の相反する症状に対して、どちらにも有効とされています。
　宗教的な逸話も多く、「キリストの頭に載せられている冠はホーソンベリーだった」、「聖人が地面にホーソンベリーの枝を突き刺したことにより根付いた」とされていることから「ホーリーソーン(神聖な守護の植物）)とも呼ばれています。西洋では昔からお守りや結婚式などの儀礼的な場面でも使われています。